2023年に読んだ本

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2022年はこちら

読書猿 「独学大全:絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法」

以前、翻訳した教科書にちょっと言及されていたので、お礼というわけではないが手に取ってみた。さまざまな勉強の仕方は書いてあるけれども、個人的にはこんなにストイックに生きられませーん。教科書だけは置いておくので、皆さん頑張ってください。(あと、「鈍器本」みたいな言われ方してるけど、文字が大きくてスペースもゆったりしているだけなので、怖気づくことはないと思う。)

ティム・ハーフォード 「統計で騙されない10の方法」

ティム・ハーフォードのエッセイ好き、と思ってはいたものの、著書としてまとまった文章を読んだことはなかった。この本では、彼はエッセイやら寄稿記事やらよりも少しだけまじめな感じで、何らかの形で感情を高ぶらせるような統計やデータを見たときに、どのように向き合うべきかを記している。単純に統計学の教科書を読みました、というだけでは身につかない、統計に向かい合う態度のようなものが得られる非常に有用な本でした。

フィリップ・E・テトロック 「専門家の政治予測:どれだけ当たるか?どうしたら当てられるか?」

専門家の予測はサルのダーツ投げと何ら変わりない、みたいに取り上げられることのある本ではあるが、中身を読むともっと真剣な内容を持っている。専門家には1つのことをよく知っていて、その知見をなんにでも当てはめるハリネズミ型と、たくさんのことを少しずつ知っていて、考え方を柔軟に切り替えるキツネ型がおり、予測の能力が低い人はハリネズミ型、高い人はキツネ型である(傾向がある)といったことを著者は主張する。学ぶところは多いんだけど、統計学の細かい議論が続くので、普通の人が概要を知るなら以下の『超予測力』を読むだけで十分だと思う。

ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン 「自由の命運―国家、社会、そして狭い回廊(上)(下)」

以前読んだ『国家はなぜ衰退するのか』の続編という位置づけだろう。著者たちは、強権的な政府を表す「専横のリヴァイアサン」と、無能な政府を表す「不在のリヴァイアサン」という概念を導入し、そのどちらにも偏らず国家と社会がせめぎあうような「足枷のリヴァイアサン」の下でのみ自由と経済が反映すると主張する。その主張を裏付ける事例がひたすら並べ立てられていて、帰納的にはそう言えるとしても、理論的な裏付けはどうなの?著者たちの論文見なきゃだめなのかな?さらに(テトロック風に)言えば、その予測どこまで当たってるんです?みたいなケチはつけられる。とはいえ、自発性を持った社会を選好する人は基本的には読んでおく価値はあると思います。

ジュリアン・バジーニ 「哲学の技法 : 世界の見方を変える思想の歴史」

『道具箱』シリーズなんかでお世話になったバジーニによる哲学の概説書。さまざまなお題について世界各地の哲学やら宗教やらからの考え方を用いて思索をしていく、とっつきやすい良い入門書でした。

フィリップ・E・テトロック、ダン・ガードナー 「超予測力:不確実な時代の先を読む10カ条」

上の『専門家の政治予測』を一般向けに分かりやすく書き下ろしたもの。先を読むための考え方自体はここにあるように、適切な問題を選び、対処可能な小問題に小分けし、云々といったある意味ありがちな教訓なのだけれども、それがどのようにして効果的なのかを知るためには良い本だと思います。

アンジェラ・ダックワース 「やり抜く力:人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」

GRIT(やり抜く力)とは何か、どうすればそれを育てられるのかを研究の第一人者が書いた本であって普通なら役立つとは思うが、自分はそんなにやる気出したくない人間なので、いまいちピンとこなかったかな。

ジャン=フランソワ・ブラウンスタン、ベルナール・ファン 「グランゼコールの教科書―フランスのエリートが習得する最高峰の知性」

グランゼコールの教科書じゃなくて、グランゼコールに入るための予備校の教科書。文化概論じゃなくて、西欧文化概論(後半はフランス文化概論)。ギリシア・ローマと一神教・中世・ルネサンスおよび近世・17世紀―古典主義時代・18世紀―啓蒙時代・19世紀・20世紀・21世紀の各時代について歴史・宗教・哲学・文学・芸術・科学の主題を扱うので、ページ数(800頁超)の割に内容がうっすい。百科事典の項目を読んでいるみたい。

ニック・ボストロム 「スーパーインテリジェンス―超絶AIと人類の命運」

AIが人間の手に負えないほど知的になったらどうするのか、という疑問に取り組む哲学者が世に送り出した大著。本当に人類の絶滅だとか文明の崩壊だとかを心配するなら、昨今の「著作権が」とか「フェイクニュースが」みたいな皮相な議論ではなく、こっちのほうが顕著に重要だと思う。とはいえ、自分も一度読んだだけではうまく飲み込めていないところもあるので、そのうち再読しようかな。

トム・ニコルズ 「専門知は、もういらないのか:無知礼賛と民主主義」

もともとが個人的なエッセイによるものらしいので、深い分析とかはない。とにかく、専門家に敬意が払われていない、大学もダメ、インターネットもダメ、ジャーナリズムもダメ、ついでに専門家自身もダメ、みたいな感じであらゆることに説教をしていくスタイル。とってつけたような対応策らしきものも記載されてはいるが、そもそもこの本読む人ならわかってるでしょってなもので、あまり感心する知見は得られない。世の中のことにキレ散らかしたい人ならこの本を読めば多少は溜飲が下がると思いますが、それで何かが生まれる気はしない。

キャロル・S・ドゥエック 「マインドセット―「やればできる!」の研究」

成功も失敗もひっくるめてしなやかにとらえる「成長マインドセット」と、限界を作り失敗を恐れる「硬直マインドセット」を対比して、成長マインドセットでいこうぜってことを主張する。ところでこの本は各マインドセットについての事例をたくさん盛り込み、帰納的にそれぞれを習得する感じなのだけど、もう少し「成長マインドセット」とは、みたいにして最初からわかりやすくまとめて欲しかったかな。でも、ダックワースの『やり抜く力』とセットで良い本ですよ。

ハリー・コリンズ 「我々みんなが科学の専門家なのか?」
ハリー・コリンズ、ロバート・エヴァンズ 「専門知を再考する」 「民主主義が科学を必要とする理由」

科学技術論だか、科学技術社会論(STS)だか、科学的知識の社会学(SSK)だか、名前は何でもいいけど科学技術を社会学の視点から考察する学問に携わる人たちの著作であるが、結局は科学技術の営為の総体を見ることなく、自分たちにとって都合のいい失敗やら間違いやらをあげつらって科学者・技術者を馬鹿にしていたら世の中が大変なことになってきたので、今さら科学技術をもう一度称揚しようとしているようにしか見えない(しかも、自分たちがやってきたことについて何の反省的な総括もなく)。コリンズは対話的専門知(特定の分野の専門家と対話してばれないような能力)という専門知の類型を提唱する。それは本や教科書や論文を読むことによって得られる知識を格段に凌駕し、数学は必要なく、資格(博士号とか)は必要なく、業績も必要なく、(対話の)経験があればよい、などという主張は噴飯ものだ。そして、対話的専門知を持つ社会科学者は、科学技術の専門家とともに、政策立案者への助言に加わるべきだと提言するあたりは滑稽を通り越して醜悪ですらある。

オリヴィエ・ブランシャール、ダニ・ロドリック編 「格差と闘え:政府の役割を再検討する」

この本の紹介を見たとき、とてつもない既視感に襲われて「なんだこれ?」と思っていたのだけれど、書籍本体を調べてようやく確認が取れた。この本、ピーターソン国際経済研究所のシンポジウム「Combating Inequality」の要録だ。各セッションの要約を読んだり、一部の動画を見たこともあったりしたので、内容自体に目新しいものはあまりなかったとはいえ、本にまとめてくれると参照しやすくて非常に助かる。翻訳してくれてありがとう。中身で提示されている格差軽減案も、それぞれしっかりと検討に値する。

トーマス・ギロビッチ、リー・ロス 「その部屋のなかで最も賢い人:洞察力を鍛えるための社会心理学」

人間の思考を惑わすバイアスなどに負けずに物事をきちんと捉える方法を示す、というとありがちな心理学のハウツー本みたいになるかもしれないが、この本の場合は社会心理学の立場が重視されているので、物事を捉えた結果を他者との相互作用にどのように生かすかの視点が入ってくるのが役に立つ。

リチャード・ホーフスタッター 「アメリカの反知性主義」

専門家の役割について上記のように何冊か読んだもののいまいち納得がいかなかったので、基本に立ち返ろうと手に取った。アメリカの建国以来の歴史とか文化とか宗教とか、まあよくもここまで調べたもんだってくらい、アメリカにおける知識人の立ち位置とそれに対する人民の態度が描かれている。というわけで、アメリカの本なんで、現代日本で知識人の立場と一般民衆の立場とを考えるための基盤にしにくいかもしれないけど、大切な本ではある。

マイケル・フレンドリー、ハワード・ウェイナー 「データ視覚化の人類史:グラフの発明から時間と空間の可視化まで」

Our World in Dataの翻訳してるんでデータ視覚化に興味がないわけではない。とはいえこの分野については何も知らないのでとりあえずこれかなーくらいの感じで選んだ本。単純にデータを図示すればよいというわけではなくて、いかにして洞察を得るかという観点から特定の視覚化方法が説明されているのはわかりやすかったかな。次はエドワード・タフテの本を読むべきなんだろうが、負荷が大きそう。

デヴィッド・ロバート・グライムス 「まどわされない思考:非論理的な社会を批判的思考で生き抜くために」

論理的な誤謬とか心理的なバイアスとかを解説して、それらに惑わされずに批判的・合理的・科学的思考で世の中見ようぜってな本で、とにかく文字をみっちり詰め込んでねちねちくどくど議論を進めていくのは非常に好感が持てる。好き。

ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド 「FACTFULNESS (ファクトフルネス):10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」

内容は大体知っているので、この本自体を読んだという実績をつけるためだけに読んだ。示されている統計の数値は承知していた通りだったけど、陥りやすいバイアスを10の本能で分類分けしてくれるのはわかりやすい。この本が結構ヒットするってのはまだまだこの社会も捨てたもんではないですね。社会がより良くなるように自分も取り組んでいこう。

Tonja R. Conerly, Kathleen Holmes, Asha Lal Tamang “Introduction to Sociology 3e”

読んだというより翻訳した。社会学者は嫌いになっても、社会学は嫌いにならないでください、みたいな気持ちで翻訳したが、この教科書も内容が結構アレなところがあるな。どうしたもんだろ。

ダン・ガードナー 「専門家の予測はサルにも劣る」

上の『超予測力』の著者のうちの一人による、ほぼ同じ内容の本。『超予測力』読んでおけば十分。

スティーブン・ピンカー 「21世紀の啓蒙:理性、科学、ヒューマニズム、進歩(上)(下)」

これも内容は大体知っている本。世界はさまざまな指標において長い目で見れば良い方向に進歩している。これをさらに進めるために、理性、科学、ヒューマニズムに重きを置いて、啓蒙思想を擁護していこうというピンカーの主張には全く同意するほかない。自分としては、生存に関わる脅威についての評価のところだけはもう少し深刻に捉えている点でのみピンカーと異なっており、それについては多分昨年読んだToby Ordの“The Precipice: Existential Risk and the Future of Humanity”が影響を与えているはず。

ウィリアム・マッカスキル 「〈効果的な利他主義〉宣言!―慈善活動への科学的アプローチ」

最近「効果的な利他主義」という考え方にはまっている。もっとも費用対効果の高い事業に寄付したり、そこで活動したりすることで最短距離で世界を良くしていこうというもの。この本は、その主唱者が書いたマニフェストみたいなものだけど、「効果的な利他主義」の概念自体がまだ新しくかなり可塑的なので、関連ウェブサイトを見たほうがいいかもしれませんね。

ルース・ドフリース 「食糧と人類:飢餓を克服した大増産の文明史」

食糧もの1冊目。地球の成り立ちから、農場への施肥、労働力の確保、そして遺伝子操作まで、人類がいかにして食糧の増産を成し遂げてきたかを順に説明していく。基本的に人類の創意工夫に信を置く著者の立場は好ましく、また当を得ているように思う。

マイケル・E・ウェバー 「エネルギーの物語:わたしたちにとってエネルギーとは何なのか」

「石油とは!」みたいな進め方ではなく、「エネルギーと○○(○○には水/食糧/輸送/富/都市/安全保障が入る)」をテーマにした小話が続く感じの書き方だった。体系的な知識が得られることはないが、読み物としては十分に興味深いものだった。

バーツラフ・スミル 「世界を養う:環境と両立した農業と健康な食事を求めて」

食糧もの2冊目。100億人にならんとする人類に十分な食糧を提供することができるか、という課題に対してスミルが与える答えは「慎重ながらもイエス」というもの。実際データを見てみても、おおむね彼の言う通りに事態は推移しているようだ。これからはカロリー摂取に限定されず、より豊かで(PFCバランスがとれており)、より健康的で(微量栄養素に目配りし)、より倫理的な(自然環境と動物の福祉という意味で)食事をすべての人にもたらすことに向かうことができるだろう。

リチャード・ローズ 「エネルギー400年史―薪から石炭、石油、原子力、再生可能エネルギーまで」

ここ400年のエネルギーの歴史を振り返るという試みで、知っている名前も知らない名前もどんどん出てきて楽しいねと思っていたら、石炭・蒸気機関が終わり石油が始まるあたりから急加速して尻すぼみみたいな感じで終わってしまった。本来ならもっと長く厚い記述にできたんでないか?ちょっと残念だな。

スティーブン・ピンカー 「人はどこまで合理的か(上)(下)」

ピンカーはいつも大切なことを書いてくれるなぁ。合理的な思考とは何か、なぜ大切なのかについて、何のごまかしも気恥ずかしさもなく真正面からしっかり述べてくれる。みんな読んで。

ダニエル・ヤーギン 「石油の世紀―支配者たちの興亡(上)(下)」 「探求―エネルギーの世紀(上)(下)」 「新しい世界の資源地図:エネルギー・気候変動・国家の衝突」

ローズの『エネルギー400年史』が尻切れトンボみたいだったのを補うように、石油時代以降を追うヤーギンの著作をまとめ読みした。が、こっちは記述が膨らみすぎてる。5冊合わせて3000ページくらい?迫力があって読む価値はあるけど疲れた。90年ごろに書かれた『石油の世紀』には気候変動に関する記述がほぼないのに対して『資源地図』では完全に主要テーマになっているなど、この分野では変遷が激しいので、定期的に情報を仕入れる必要があるな。

ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー 「ハーバード流交渉術:必ず「望む結果」を引き出せる!」
ウィリアム・ユーリー 「ハーバード流“NO”と言わせない交渉術-決定版-」 「最強ハーバード流交渉術:仕事が100倍うまくいくNoの言い方」 「ハーバード流最後までブレない交渉術:自分を見失わず、本当の望みをかなえる」
ロジャー・フィッシャー、スコット・ブラウン 「続ハーバード流交渉術:よりよい人間関係を築くために」
ロジャー・フィッシャー、ダニエル・シャピロ 「新ハーバード流交渉術:感情をポジティブに活用する」
ローレンス・サスキンド 「ハーバード×MIT流世界最強の交渉術―信頼関係を壊さずに最大の成果を得る6原則」

合理的思考について書いてある本のどれかの中で「自分が合理的に考えるだけではだめで、それを他者とのやり取りの中で生かしていく必要があるんだよ」みたいな文脈で紹介されていたのがウィリアム・ユーリーの著作だった。それで興味を持って調べたら、いったい何冊あるんだハーバード流交渉術。普通の人はとりあえず、「原則立脚型交渉」を確立したフィッシャー/ユーリーの最初の一冊で十分だと思う。あとはお好みでどうぞ。

バーツラフ・シュミル 「エネルギーの不都合な真実」

化石燃料から、原子力、再生可能エネルギーまで、結局のところどのエネルギー源がどれだけ使えそうなのかを現実的に考える本で、極端な忌避や極端な礼賛に対して冷水をぶっかけていく。出版から10年たって少しだけ考慮事項が変わったところもあるものの、エネルギー源について真面目に取り組むなら、いま手にとっても得るところはあるでしょう。

ウェイン・C・ブース、グレゴリー・G・コロンブ、ジョセフ・M・ウィリアムズ、ジョセフ・ビズアップ、ウィリアム・T・フィッツジェラルド 「リサーチの技法」
クリストファー・レア、トーマス・S・マラニー 「リサーチのはじめかた:「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法」
マッツ・アルヴェッソン、ヨルゲン・サンドバーグ 「面白くて刺激的な論文のためのリサーチ・クエスチョンの作り方と育て方:論文刊行ゲームを超えて」

リサーチもの3冊まとめ読みしてみた。『技法』はテーマの決め方から調べ方、報告書の書き方まで丁寧に書かれているので最も役に立った。『はじめかた』と『作り方と育て方』はテーマの決め方に特化した内容なので、実際に研究に従事している人でないとピンとこないかも。『はじめかた』は学生向けで、『作り方と育て方』はすでに(社会科学分野で)論文書いてる研究者向けですね。

バーツラフ・シュミル 「エネルギーの人類史(上)(下)」

人類の誕生から現代文明までをエネルギーの観点から跡付けるという壮大な試みとして、ひとまず成功と言っていいだろう。これだけの歴史をこれだけの密度で記述するシュミルの膂力というかなんというか、ビル・ゲイツがお気に入りというのもよくわかる。というわけで、ここまで読んでいったんエネルギーものについての読書はおしまい。

ジョセフ・ヘンリック 「文化がヒトを進化させた―人類の繁栄と〈文化-遺伝子革命〉」

人間の遺伝子によって文化が生まれたというだけでなくて、文化によって遺伝子も影響を受けているよという「遺伝子と文化の共進化」についての素晴らしい概説書。そもそも自分が経済学から派生して生物学や人類学や心理学なんかに興味を持ったのは、それを学びたかったのが根本にあったというのを思い出した。もっと自分の関心事に素直に本を読んでいけるといいな。

ここ数年減っていた読書量が、今年は少し回復したな。翻訳の量は相変わらず減ったままで、このブログもろくに更新しなくなってしまったので、申し訳ない気持ちも少しある。とはいえ、無理して増やしてもつらいだけなので、適度なペースを見つけていこう。

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